教育のチカラ -3ページ目

【プレゼン研修の落とし所】

それによって、受講生に

「どんなプトプットをさせるか」

が変わってくる。

 

その会社がプレゼンに何を求めるのか、

どんなスタイルを良しとするのか、

それ次第で作り上げるプレゼンが変わってくる。

 

よくある話が、

研修では評価の高かったプレゼンが、

現場で受け入れられないこと。

 

例えば、TEDなどでおこなれている欧米のスタイル。

帰国子女が学んできたグローバルスタンダードなスタイル。

日本人にとっては馴染みのないオープンマインドなスタイル。

これらが全然職場の上司に評価されないことがある。

 

そして受講生は悩んでしまう。

学んだことが役に立たないと。

これはある意味仕方のないことだが非常に残念だ。

上司がこれまで見てきたプレゼンは、

丁寧で詳しい、だけどとてもつまらないプレゼン。

 

資料を読み込めば、プレゼンターの話は必要ない、

そんなプレゼンに慣れているから、

いきなりTEDで見られる様なプレゼンをされても、

理解もできないし、評価もできない。

 

だからクライアントには考えてもらう。

「会社はどんなプレゼンを良しとするのか」

 

上司にもいろんなタイプがいるから、

意見も多種多様だろう。

でもそれをそのまま放置したら、

上司と部下の相性次第でプレゼンの評価が決まってしまう。

運が必要以上にまかり通ってしまう。

 

残念な不幸を生まないためにも、

研修の成果を明確に、そして着実にするためにも、

クライアントの人事部、経営陣には考えてもらいたい。

これから先、何を評価の軸にするのかを。

【伝わる?】

オンライン研修の打ち合わせ。

相手の要望に耳を傾ける。

 

さて、

いろんな業務がオンライン化しているが、

「プレゼンは今後もオンラインで!」

となるのだろうか?

 

何を持ってプレゼンとするかにもよるが、

ホウレンソウならオンラインで十分だろう。

頻度も上げられるし、距離も超えられる。

でも、

相手に訴える、気持ちを伝える必要があるとしたら、

あなたはオンラインで済ますだろうか?

オンラインでも十分だと思うだろうか?

 

ライバルが直接会いに行って、

面と向かってプレゼンをすると言われても、

あなたは「自分はオンラインで大丈夫」

と言えるだろうか?

 

オンラインは、伝える側も

受け取る側も、情報量が少ない。

少ない中での主張、判断になる。

おそらく、多くの人は情報不足で不安になるだろう。

 

限定された情報で正しい判断を行えるのか?

今は「仕方ない」とできる範囲でやっているが、

対面が解禁されたら、

多くの人が自分の足で勝負し始めるだろう。

 

大事な話は電話では済まさない。

相手の目を見て、熱を感じながら話を進める。

オンラインでその何分の一でもカバーできればいい。

 

が、当然、限界もある。

だから今の時期のプレゼン研修は、

内容が大幅に増える。

オンラインもリアルも考慮しないといけないから。

【オンライン後を見据えて】

今日はZOOMで打ち合わせ。

最近は、なんでもオンライン。

 

でも、

世界的にマスクが緩和され、

日常を取り戻し始めている。

 

オンラインの便利さもわかるが、

対面の価値が揺るぐものではないから、

特にビジネスで訴えかけるようなプレゼンの場は、

今は仕方なくオンラインだが、

対面出てきるようになれば、

報告連絡のようなもの以外は、対面に戻るだろう。

 

オンラインでは、プレゼンの情報量が少なすぎて、

判断する側にとっては正しいジャッジが難しいからだ。

 

そうなると今年後半に予定されるプレゼン研修は、

研修自体はまだオンラインだが、

目指すゴールはオフラインを想定するものになる。

 

こういう過渡期はなかなか大変だが、

それもまた面白い。

 

オンライン研修は、できることが限定されるし、

受ける方も慣れていないし、

受講環境の個人差も激しい。

 

でも一番難儀なのは、時間配分だ。

リアル研修では容易い調整がなかなかできない。

そのため、事前準備をリアル以上にやらないと、

現場で対応できないのだ。

 

実際、リアル研修より研修自体の疲労は大きい。

まあ、その前後の移動の疲労がなくなるので、

プラマイゼロってとこか。

【久々のリアル】

健康面はもちろん、

研修の内容面でも自分なりに、

万全の準備で臨んだ。

 

実際、時間調整が難しいだろうと、

1時間プラスしても大丈夫なように、

コンテンツも余計に用意した。

 

結果、時間通りに終了できたし、

兎にも角にも無事に終わった。

 

しかし、正直に言えば、

研修の効果だったり、

最近の受講生の傾向を考えると、

制限ありのリアル研修は、

なかなか思うようにはいかないものだ。

 

例えば、

今回はグループディスカッションを行わなかった。

ワークも講師がファシリテーターになって、

全員で行った。

グループワークの議論で飛沫が飛ばないよう、

ソーシャルディスタンスを守って、

そう考えたからだが、

全体で行うということは、

弱者には逃げ場がないし、個人の発言時間も短くなる。

 

グループワークをしなければ、

どうしても講師が研修を牽引する時間が長くなるし、

話力で引っ張るから、

大人しめの受講生は受け身がちになる。

 

彼らの思いを汲もうと思っても、

彼らの声がマスクで遮られて聞こえづらい。

顔の半分が隠れているから、

彼らの表情も読みにくい。

 

普段、彼らの吐息すら聞き漏らさず、

さりげない仕草や目線や口の開き方で、

彼らの見えない気持ちを察することを是としている

僕のような講師は、

オンライン研修よりはかなりマシとはいえ、

普段通りに大胆に切り込んでいくことができない。

 

講師が話し過ぎれば、

今時の受講生は、受け身で流しがちになる。

それがわかっているのに、

講師の話力で引っ張らないと

テンションが保てない受講生を引き上げられない。

 

研修の前半は講師が多く話すが、

後半は受講生が自主的に活発になる。

そんな流れを作るのが、なかなか難しい。

 

枠にはめたくないから、

ノリシロの多い研修をしているのに、

自由にやらせるには現場で得られる情報が足りない。

 

いつもより慎重にアンテナを張る。

いつもなら10発繰り出せば4、5発は最低当てるのに、

調子良い時は7〜8割当たるのに、

今やっている研修ではどのくらい当たったか

瞬時には読みにくい。

 

それくらい、

相手の表情が半分見えない、

声なき声が聞こえてこないのは、

講師にとって過酷な環境なのだと思い知った。

 

とにかくキャッチボールがしにくい。

が、それでも投げたボールは相当考えた結果だ。

彼らがそれを普段より少ない球の行き来でも、

理解してくれていたら幸いだ。

【久々の対面研修】

昨年から、コロナのせいで、

中止や延期、オンライン化と

大きな影響を受けてきた社員研修。

 

スキル研修などは、

オンラインになっても問題ない。

そもそも、

夫々の習熟度も学習スピードも違うから。

 

しかし、社員研修の本質は、

個々のスキルアップではなく、

組織としての向上。

そこには仲間意識や愛社精神も、

重要な要素としてある。

 

普段の業務ではなかなかわからない、

個々の隠れた魅力の発見や、

仲間と協力することで、

1+1が3にも5にもなる感覚を、

体験させるのが研修の醍醐味だ。

 

とくに、新人研修の後半は、

受講者は慣れない環境に疲弊し、

自信を失いかけている場合もある。

そうした時こそ余計に、

集合研修で彼らを側で見てあげることが必要だ。

 

元気に配属先に向かっていけるよう、

講師が人事部が、背中を押してあげる。

そんな研修なら、

私は大いにやる意味があると思う。

 

配属前の最後の研修を、

去年は中止になったので2年ぶりに行う。

そのために、ありとあらゆるリスクを消すため、

研修前2週間を細心の注意を計って過ごそうと思う。

大事な若者たちの門出のために。