【大前研一さん】
私が初めてお会いしたのは、
私がABSに入社後、呼び出されて
「俺はABSを閉めようと思っている」と言われた時だ。
私は、自分で全部やるから続けさせてほしいと言って、
なんとか許可をもらったことを覚えている。
それから私は彼の下で働かせてもらいながら、
多くを学ぶ機会を得た。
当時の農林水産大臣の甘利明さんの訪問に同行して、
大臣の椅子に座らせてもらったこともある。
偶然が重なって、とんとん拍子に学校の責任者になり、
起業家を呼んだり、プログラムを設計したり、
果ては自分で講師を務めるようになった。
たくさんの経験をさせてもらったし、
その経験があるからこそ、私は今までやってこられた。
今でも大前さんの本を大切に持っているし、
どんなコメンテーターよりもすごい人だったと思っている。
しかし、今40代前後の人に聞いても、
大前研一さんを知らない人の方が多い。
若い人だとほぼ全滅だ。
アタッカーズビジネススクールも知らないし、
一新塾という政治家養成学校も知らない。
BBTという衛星放送やリモートの経営大学校も知らない。
「私は大前さんのところで働いていたんですよ」
と言っても誰もピンとこない。
それがちょっと悲しい。
大前さん、すごい人なのにな。