【講師@オンライン】 | 教育のチカラ

【講師@オンライン】

研修が軒並み中止や延期になり、
仕事を失った講師は、
オンラインでの仕事を余儀なくされている。
 
これからどんどん、画面上でのやり取りが増え、
集合研修が少なくなっていくらしい。

 

さて、
研修はZOOMなどを使って行うことはできるのか?

できる研修もあるかもしれないが、
集合研修のレベルには到達はしないだろう、
と僕は思う。

 

説明会、講演会といった、
比較的一方通行のものなら、導入しやすい。
インタラクティブといっても、
せいぜい、手を挙げさせるとか、
コメントさせる、くらいだろう。
 
この間、人気のオンライン研修を覗いてみたが、
結局は相手の顔が見える程度でしかない。

発言を促しても、なかなか反応はないし、
反応したとしてもスピーディなやり取りはできない。
機器のトラブルも頻繁に起こる。

 

一番の問題は、相手の顔色を伺えないこと、
全体の雰囲気の波を感じ取れないこと。

なので、お互いに遠慮し合って、
無理やり盛り上げようと気を遣う。
参加姿勢にかなりの前向きさを求められる、
それがオンラインだ。

 

つまり、その場の雰囲気を掴みとる能力よりは、
懸命に気を遣って盛り上げようとする講師と、
それに応えてノリの良い体で参加する人たちが、
苦肉の策でやっているように見える。

 

コンテンツありきで、
講師のスキルはさほどなくても、
前向きな参加者が集客できれること。
この場合はオンラインはありだ。

 

会社のミーティングもいけるだろう。
アンソニーロビンス的な自己啓発講習もいける。
新人研修もギリ大丈夫だ。

 

しかし、
入社数年経って各自の状況も様々な場合や、
お互いに探り合いが起こりやすい幹部研修などは、
オンラインでどこまで参加者が胸襟を開けるか?

 

講師も、講習が得意な人は馴染むだろう。
しかし、インタラクティブな研修が得意な人は、
なかなか力を発揮できないかもしれない。

 

ま、研修が今後どんどん講習化して、
人と人が切磋琢磨というよりも、
「システム上で効率よく学ぶ」という感じに
社員教育自体も変わっていくのかもしれない。

 

そもそも、テレワークが主流になれば、
対面で会うことも少なくなるだろうから、
その際に必要なスキルを学ぶ理由もなくなるだろう。