いろんなセミナーに参加する | 教育のチカラ

いろんなセミナーに参加する

僕は最近、いろんな人のセミナーや講演に顔を出すようになった。


以前は、「参加してもがっかりするだけだ」と思っていたのだが、

今は「がっかりする」のも仕事のうちだと思っている。


がっかりする理由は大きく2つ。

「それ、あなたの本に書いてあったよ」

「プロフィール(自分の話)だけで時間半分過ぎちゃったよ」

という、コンテンツがつまらないという理由


もうひとつは、ただ一方的にしゃべるだけの自分勝手な進行

とりあえず、考えてきたことを話すだけの乱暴なやり方は、

講師としてのスキル不足を感じる。


人前で話すくらいだから、「伝えたいこと」はいっぱいあるのかもしれない。

しかも本人はそれに対してすこぶる自信を持っているのかもしれない。


でも、それを聞き手の状況をわきまえず、一方的に押し付けるのは、ただの我侭。




最近はセミナーが多いのか、ここ1週間で僕は5件くらい顔を出している。




先週末の女性講師 テーマは海外資産運用

「ここまでよろしいですか?質問はありますか?」


セミナーの途中で質問を受け付ける姿勢、一見親切で丁寧なやり方にも見える。

でも、漠然と質問をあおっても、聞き手は不安になるばかり


こんなに途中で予期せぬ時間使って、内容はちゃんと最後までできるのか?

質問者が個人的な質問をするようになってきた。そんなの後で個別にやってよ。


案の定、最後は駆け足になった。


僕はこの人の本やコラム、読みやすくて好きなのだけど、セミナーの完成度は今ひとつ。

でも、これは、講師だけの責任じゃない。事務局も悪い。

マイクの音量、プロジェクターの調整など、セミナーが始まってから直してたし。



昨日は、とある人材育成企業の「他人力を利用する」というセミナーに参加。

10名ほどの参加者で、その会社の会長という方が1時間一方的に話す。

内容は、その人が経験から得た、若者の教育の仕方。


自分は、酒席でチャンスを得てきた。

だから、若者にも酒席での振舞い方を徹底的に教える。


で、「酒席でやるべき21か条」を紹介。


えー、これを話すために、わざわざ人を集めたの?


でも、本人自身たっぷり。


ただ、その会社の仕組みには興味を持った。


世の中の、フリーターと呼ばれる人たちを徹底的にたたきなおして、

正社員で採用できるようにして、

契約会社に送り込み、駄目なら返してもらう。それを1年繰り返す。

いわゆるインターンシップのフリーター版


フリーターたちの教育は、選抜試験に受かった者には無料で行う。

彼らの意識は、2日間の研修の最初の僕の話で一変する。。。。


へええ。本当かな?

でも、無料で教育するなんてその人もリスクとってるんだなと、ちょっと感心。


最後のQ&A

誰も質問しない。


僕だけいくつも質問させてもらった。

質問すると、講師の力量がわかる

用意していたものを話すのと相手の質問に答えるのは、まったく次元の違うスキル。


「酒席での振舞い方」のような、カジュアルネタで、

しかも話の内容が参加者とは異なる若者に関することなのに、

質問が出ないということ自体が、本当はかなりイタイ。


でも、一生懸命話していたし、まあいいか。


最近はすごく、優しい五十嵐 健です。